2014/08/24

マルシマ 芋自慢!がんこ農家がこだわった有機生芋蒟蒻

広島県産の有機こんにゃく芋で頑固農家がこだわって作ったこんにゃく。


原材料のこんにゃく芋はなんと在来種。収穫まで3年かかるそうだ。効率を重視する世の中で一代交配種(*)全盛のなか、在来種はどんどん絶滅してしまっている。たいへん貴重な存在だと思った。
*一代限りの種で、種とりができない。育種に雄性不稔性を利用したものでなければ種とりはできるが、できても同じものができるとは限らず、固定化に何年もかかる

私はこんにゃくが大好きなのだが、東電の原発事故でめったに食べられなくなり、正月の煮しめもここ数年こんにゃく抜きで悲しかった。

というのは、有機こんにゃくは普通のスーパーでも見かけるようになってきたが、「国内産」とだけしか書かれていないものが多く、放射性物質の検査結果が書かれている店はほとんどないからだ。あっても検出下限値が20~30ベクレル程度で、1ベクレル以下のところは自然食品店でもほんの数店しか知らない。書いていなければ、産地で判断するしかないが、国内産としか書かれていなければ、それすらもできない。こんにゃくの名産地の群馬県にも、残念ながら東電の原発からの放射能が降ってしまった。悲しい。

このこんにゃくにはちゃんと「広島県産」と書かれていて、うれしかった。何年かぶりに好物を食べることができた。しかも栽培してこんにゃくにしてくれた農家さんの名前と住所とメッセージまで書かれている。凝固剤には貝からとれた水酸化カルシウムを使うというこだわりよう。

味はもちろん最高においしかった。柔らかくて優しい味で、1枚を切り分けて、ステーキ、煮物、スープにしていただいた。

高松の商店街のお豆腐やさんで見つけた。このお店では、お豆腐以外に、自然食品店でもレアな有機・無農薬食材を扱っていて、お店の方も誇りを持って働いていた。「これも無農薬ですか?」と聞くと、「そう。すごいでしょ?」という返事がかっこよかった。客に取り扱い品のことをきかれて、こんなふうに胸をはれる店が増えることを願う。

*マルシマ 商品紹介ページ
http://www.junmaru.co.jp/products/detail.php?cat=12&id=113


(右:板こんにゃく/左:玉こんにゃく)