2014/10/04

発芽玄米麹 かむたち

寺田本家さんの「かむたち」は、無農薬発芽玄米に野生の麹菌を種付けした麹。



麹は稲についた野生の菌「稲麹」だ。無農薬の玄米を生産されている農家さんのことは、感謝の言葉とともにウェブサイトで紹介されている。

塩麹や味噌などいろいろなものに使わせてもらっている。自然の菌は雑菌も食べて発酵の味方につけてしまうらしい。今のところ、一度も腐敗したことがない。

この夏、かむたちで作った塩麹にきゅうりを漬けて2日くらい常温で放置したら、きゅうりの一部に白いカビのようなものがついていて恐る恐る舐めてみた。チーズのようなおいしさで食べて良いものの味だったので、麹菌だったようだ。もちろんお腹は壊さなかった。

玄米の麹はつぶつぶが残るので、この塩麹をスープに入れると雑穀スープみたいになり、深い旨味を与えてくれるだけでなく、具にもなってくれる。

何を隠そう、自分は寺田本家さんの大ファンで、蔵にも何度かイベントでおじゃまさせてもらっている。さすがは発酵の場。なぜか気持ちが愉快になってしまう。

*寺田本家さん website:
http://www.teradahonke.co.jp/

2014/09/05

豊島産無農薬レモンのストレート果汁

瀬戸内に浮かぶ豊島で無農薬栽培されたレモンを絞ったもの。

香りがすごくよく、酸味もまろやかですっかりとりこになってしまった。この前は、このレモン果汁でクラッカーを焼いた。焼いてもしっかり酸味があっていい香りがした。

2014/09/03

アサクラ・オイル(自然栽培オリーブオイル)

オーガニックのオリーブオイルは一般店でも見かけるようになってうれしい限りたが、自然栽培のオリーブオイルはアサクラさんのオイルしか、今のところ見たことがない。

しかもディリッタという在来品種。改良が進んだものではなくて、地域に固有の、昔から大切にされてきた品種だ

。品種改良をしないこの土地独特の品種。 品種改良はなぜするのか?
① 病害虫の被害に強く
② 収穫量をより多く味
③ 風味をより良く(一般的に)
主に、より栽培しやすく食べやすくする為に品種改良はされる。新しい品種は収穫量が多いので在来種はどんどん少なくなっているのが現状。在来種の野性味のある味や風味、土地の財産である昔からの品種は貴重な存在です

http://www.orcio.jp/asakura_oil/index.htm

2014/09/02

禾さんの甘酒アイスクールビューティ

お米と米麹を発酵させて作られた甘酒のジェラート。乳製品と白砂糖を使わずに作られている。


プレーンとゆずの2種類で、写真はゆずのもの。原料は、甘酒、ライスドリンク(有機栽培米と有機ひまわり油、塩でできている)、粗製糖がプレーンで、ゆずには、自然栽培のゆず果汁が入っている。禾さんも綾川町にある会社。移住先を検討中にほんものの食べ物を作られている禾さんの存在を知り、綾川町への期待が高まった。

滝宮天満宮にお参りに行くときは、近くの道の駅滝宮に寄って、禾さんのお弁当かおやつを買うのが楽しみだ。花より団子というか、天神様に失礼かもしれないが、やっぱり越してきてよかったと思うひとときだ。夏はこのジェラートをいただいて、暑さに負けない栄養と涼をもらっている。江戸時代には、甘酒は夏バテ防止に飲まれていたそうで、アミノ酸がたっぷりなので今は「飲む点滴」とも呼ばれている。

自宅で甘酒アイスを作ったら、ザクザクのシャーベットみたいになったが、禾さんのアイスはなめらかでとろりとしていて、まさにジェラート。こんな甘酒アイスを他では知らない。

*買えるお店のリストはこちら:

*禾さんの商品紹介ページ

2014/08/30

馬路村公認飲料ごっくん馬路村

蜂蜜と馬路村で栽培されたゆずと水だけでできたさっぱりドリンク。25年以上も愛されてきたロングセラー商品だ。


ラベルの「こんなときに」のところに、ふるさとを思うとき、と書かれているせいか、どこにいてもこれを飲むとなんだかホームな感じになれて、またがんばれる気がする。

馬路村では、農薬や化学肥料、除草剤を一切使わずにゆずを栽培している。馬路村農協のウェブサイトからゆずづくりの指針を以下に引用したい。


馬路村流ゆずづくりの指針

一、健康的なゆずづくりが私たちの基本です。
二、除草剤、化学系農薬、化学肥料を一切使用せず、有機栽培に準じてゆずを育てています。
三、ゆずの搾りカスは山の木の皮を混ぜて発酵させて堆肥にし、ゆずの根本に返す事によってくるくるまわる循環型

こういう飲み物には果糖ブドウ糖液糖が入ったものがほとんどなのに、砂糖すら使わずに、蜂蜜だけで甘味をつけている。香料も酸味料も保存料も入っていない。ほんものの飲み物だ。


果糖ブドウ糖液糖をなるべく避けている。なぜかというと、理由はいくつかあり、液体なので血液への吸収が早く、糖尿病になりやすいこと、血糖値がぐんと上がるため、すぐにまた食べたくなる肥満への循環もスタートさせてしまうこと、また、原料が遺伝子組み換えコーンの可能性が高いことがその理由だ。(検索すれば、いろいろ出てくるが、一般の方があまり抵抗を感じないメディアでも取り上げられていたので、リンクをつけておきたい→“天然甘味料でも要注意!米国で使用制限広がる「異性化糖(果糖ぶどう糖液糖)」があふれる日本”/ダイアモンドオンライン

家庭で作るようなシンプルな素材だけでできたものが一番おいしい。もちろん、シンプルな素材で作るとなると、素材の良し悪しが味を左右するから、なるべく自然の摂理に沿って栽培されたものが使われていることが多いように思う。

*馬路村農協ウェブサイト
http://www.yuzu.or.jp/

*馬路村農協の商品紹介ページ
http://www.yuzu.or.jp/umaji_shopping/products/detail.php?product_id=27

2014/08/27

N Harvest(エヌ・ハーベスト)さんのチャイスパイスミックス

N Harvestさんは、オーガニックスパイスとドライフルーツを取り扱っているお店。初めて出会ったのは、代々木公園のアースデイマーケットだった。西荻窪に実店舗ができているのを見つけたときは、城ができたんだ!よかったなぁーとうれしくなった。

よく使うので、今日はチャイスパイスミックスを紹介したい。



スリランカで有機栽培された風味豊かなシナモン、ジンジャー、カルダモン、ペッパーがバランスよくミックスされている。家庭で簡単に本格的なマサラチャイが楽しめ、一袋で約25杯分できるそうだ。

紅茶とミルクと一緒に煮出して飲むのが本来なのだが、なにせ無精者で、あんまりそうやって飲んだことはない。いつもクッキーやスコーンなどのお菓子やパンの生地に使っている。ほんの少量で強い香味が広がるのがすごい。ココアに混ぜるとスパイシーなココアになり、寒くなってきたら恋しくなる味だ。

*N HarvestさんのFacebookページ
https://www.facebook.com/nharvest.organic

*N Harvestさんのショッピングサイト
http://www.rakuten.co.jp/nharvest/

2014/08/24

マルシマ 芋自慢!がんこ農家がこだわった有機生芋蒟蒻

広島県産の有機こんにゃく芋で頑固農家がこだわって作ったこんにゃく。


原材料のこんにゃく芋はなんと在来種。収穫まで3年かかるそうだ。効率を重視する世の中で一代交配種(*)全盛のなか、在来種はどんどん絶滅してしまっている。たいへん貴重な存在だと思った。
*一代限りの種で、種とりができない。育種に雄性不稔性を利用したものでなければ種とりはできるが、できても同じものができるとは限らず、固定化に何年もかかる

私はこんにゃくが大好きなのだが、東電の原発事故でめったに食べられなくなり、正月の煮しめもここ数年こんにゃく抜きで悲しかった。

というのは、有機こんにゃくは普通のスーパーでも見かけるようになってきたが、「国内産」とだけしか書かれていないものが多く、放射性物質の検査結果が書かれている店はほとんどないからだ。あっても検出下限値が20~30ベクレル程度で、1ベクレル以下のところは自然食品店でもほんの数店しか知らない。書いていなければ、産地で判断するしかないが、国内産としか書かれていなければ、それすらもできない。こんにゃくの名産地の群馬県にも、残念ながら東電の原発からの放射能が降ってしまった。悲しい。

このこんにゃくにはちゃんと「広島県産」と書かれていて、うれしかった。何年かぶりに好物を食べることができた。しかも栽培してこんにゃくにしてくれた農家さんの名前と住所とメッセージまで書かれている。凝固剤には貝からとれた水酸化カルシウムを使うというこだわりよう。

味はもちろん最高においしかった。柔らかくて優しい味で、1枚を切り分けて、ステーキ、煮物、スープにしていただいた。

高松の商店街のお豆腐やさんで見つけた。このお店では、お豆腐以外に、自然食品店でもレアな有機・無農薬食材を扱っていて、お店の方も誇りを持って働いていた。「これも無農薬ですか?」と聞くと、「そう。すごいでしょ?」という返事がかっこよかった。客に取り扱い品のことをきかれて、こんなふうに胸をはれる店が増えることを願う。

*マルシマ 商品紹介ページ
http://www.junmaru.co.jp/products/detail.php?cat=12&id=113


(右:板こんにゃく/左:玉こんにゃく)

2014/08/21

ケンコーオーガニックフーズのシシリア島産オーガニックレモンストレート果汁

イタリアのシシリア島で有機栽培されたレモンを絞ったままビン詰めしたストレート果汁。濃縮還元とはおいしさが全く違う。

オーガニックレモン果汁ストレート100% 250ml


このレモン果汁にメープルシロップを入れて、水や炭酸水で割ると、味はおいしい経口補水液ができ、夏の水分補給にぴったりだ。簡単にできるので、暑くてさっぱりしたものが飲みたいときによく作っている。オリーブオイルと塩と合わせてドレッシングにしてもおいしい。

香川に来て、豊島で有機栽培のレモンが作られていると聞いたが、なかなか近所では売っていない。防かび剤のナンチャラ(アルファベットだったり、カタカナだったり)を使用しています、と注意書きのある外国産レモンしか近所では見かけない。とても食べる気にはならないのだが、レモンを料理に使いたいときもあり、そんなときに見つけたのがこのストレートレモン果汁だった。レモンを絞ったみたいな風味で、収穫前にも後にも農薬の心配がないので、とてもありがたい存在だ。

*ケンコーオーガニックフーズ website
http://www.kenkohorganic.jp/

2014/08/18

山清の有機きなこ

国内産の有機栽培大豆を100%使用した山清の有機きなこ。「北海道産」など、左下に貼られたシールにわかりやすく栽培された都道府県名が記載されている。



遠赤外線焙煎で豆の旨味を引き出しているそうだ。粉末緑茶ときなことすりごまを混ぜて、お湯を注ぐと、即席の抹茶ラテみたいになり、満足感も高くて、自分の中で最近のブームになっている。

香川に移住を検討していた頃に東京のちょっとこだわりスーパーで山清の製品を発見し、添加物が一切入っていなくて、なるべく国産原料にこだわっていることに好感を持った。住所を見てみると、移住を検討していた町の一つだった綾川町にあることを知り、綾川町は自然派の人が多いのかも、と期待が膨らんだ。

綾川町に移住してみて、少数派ではあるが、田舎のわりには有機や無農薬、無添加のものが結構あり、町内に白砂糖不使用の米粉のおやつを作っている会社もある。母もきゅうりの辛子漬けに使う有機からしを近所で見つけて、山清って綾川の会社だったね!とうれしそうに電話をくれた。金儲けばかりで売上高が多い企業よりも、ほんものの製品を作っている企業があることのほうが、町の誇りになる、そんな世の中になるとうれしい。

*山清 website
http://www.yamasei.jp/

2014/08/15

森修焼のうつわ

森修焼は、高純度の天然石をブレンドして焼いた陶器で、高い放射率の遠赤外線とマイナスイオンを発生し、アクを消して素材の本来のおいしさを引き出してくれる。また、鉛やカドミウムなど有害な重金属類が入っていない。

森修焼の保存容器

初めて出会ったのは山梨の清里を旅行したときのこと。ぶらぶら歩いていたら、有機栽培の食材とていねいに作られたほんものの調味料にこだわったカフェのチラシを見つけて、夕飯をそこでとることにした。そのカフェで使われていたのが森修焼の器だった。食器にまで安全にこだわるくらいだから、料理ももちろん愛にあふれた素材ばかりで、雨の中の長い散歩ではあったが、行ってみて良かったと思うお店だった。

そのお店で森修焼のチラシをもらい、普通の焼き物には重金属類が含まれていることがあるのを知った。その後、インターネットで詳しく調べ、開発の背景にあるストーリーを読んで興味深く思った。

陶器のうつわとプラスチックのうつわにアサリを入れておくと、陶器に入れたアサリが早く死ぬことに気がついた開発者の谷口さんは、陶器にはアサリを死なせてしまう成分が入っているんだろうかと、さまざまな研究を始めたそう。研究の結果、陶器の中には大量の鉛やカドミウムなどの重金属類が付着しているものがあることがわかり(血中濃度が高まると、嘔吐や下痢、高血圧、腎臓障害、骨軟化症、発ガンなどの恐れがある)、本当に安全な食器を作りたいと研究を重ね、森修焼が生まれた。森修焼は、悪いものをなくしただけでなく、マイナスイオンは絹の2倍、遠赤外線は備長炭と同程度放出していて、静電気や環境汚染などから保護する力も備えている。電子レンジで加熱しても、食品のビタミンの損失が少なくて済むそうだ(*詳しくはコチラ)。

それまで、コーヒーを淹れるのに、プラスチックのドリッパーを使っていたが、森修焼のドリッパーに変えてみた。同時に比較したことはないが、おいしく入るような気がする。熱いお湯を注いだときにプラスチックだとちょっと変な匂いが気になっていたのだが、森修焼にして全くなくなり、コーヒーを淹れるのがますます楽しくなった。おさいふと相談しながら、少しずつ増やしていきたい。

森修焼 円すい形 ドリッパー

*森修焼Website
http://www.shinshuyaki.com/


※上記は一例で、その他にもたくさん商品がある

2014/08/12

マヤナッツコーヒー

コーヒーの代わりになるものを飲みたいとき、穀物コーヒーやタンポポコーヒーなど、代替品はいろいろあるが、マヤナッツコーヒーが一番だまされるかもしれない。

*全国の取扱店リスト
http://mayanuts.jp/?page_id=21

マヤナッツコーヒー風
山梨の清里を旅行したときのこと。地元の有機栽培野菜で作った料理を食べさせてくれる食堂に寄ったら、九州から移住したというお店のお兄さんがマヤナッツコーヒーのことを教えてくれた。「これが一っ番だまされる」と言うので、試してみたら、本当にそうだった。コーヒーの代替品は、コーヒーだと思って飲むと違和感があるものも多いが、マヤナッツコーヒーはかなりコーヒーに近い。

マヤナッツは、グアテマラに自生する栄養満点のナッツで、マヤナッツの森を守ることと、森に住む女性たちの暮らしを守ることにもつながっている。マヤナッツコーヒーはこのマヤナッツを焙煎して粉にしたもの。お菓子づくりなどにも利用できる。焙煎せずに粉末にしたものもある。

*マヤナッツプロジェクト(通販で取り寄せ可能)
http://mayanuts.cart.fc2.com/

2014/08/09

ラパン・ノワール(くろうさぎ)の天然酵母パン

前回紹介した木のひげの次に知って、同じくらいたくさん食べたのがラパン・ノワールさんの天然酵母パン。

●通販で取り寄せが可能
http://www.lapin-noir.co.jp/achat/index.htm

●ラパン・ノワールのパンづくりについて
http://www.lapin-noir.co.jp/pain/index.htm

代々木公園で定期的に開催されているアースガーデンと、年に一度NPOポラン広場が開催するオーガニックショーに出店されていたときに、原発に反対されているのを知って、きっとここのパンなら放射性物質や化学物質は入っていないだろうと思ったのがきっかけだったように思う。

そこでは、“No-Nukesパン”と名付けられた脱原発のパンも飾られていて、激しいパワーのこもったパンかと思いきや、繊細で優しい味のパンばかりで、脱原発を願っているのも、自然の摂理に沿ったパンづくりをされているのも、自然環境への愛情、人の健康を配慮する優しい気持ちからなんだろうなぁと想像した。国産小麦を使用し、できるかぎり有機または自然栽培の原料にこだわっている。酵母も自家培養のレーズン種、酒種、サワー種を素材に応じて使い分けている。

旬の素材を使った食事パンやおやつパンもいろいろあって、いつも選ぶのが楽しかった。夏野菜のピザや、うずまきごまレーズン、クリームチーズと林檎が入ったパンなど、珍しいパンをぐるっぺで買っては武蔵野の森公園でカモを眺めながら食べたのが懐かしい。朝食には地粉パン、カンパーニュ、コンプレ100(石臼挽自家製粉の全粒粉100%)などがお気に入りだった。

●取扱店のリスト:http://www.lapin-noir.co.jp/shops/index.htm

*ラパン・ノワールさんwebsite
http://www.lapin-noir.co.jp/index.htm



2014/08/06

木のひげの天然酵母パン

東京に住んでいたころ、天然酵母パンとコーヒーが毎朝の楽しみだった。お気に入りの名店が何軒かあり、そのうちの一つが木のひげさん。自家製天然酵母の元祖とも呼ばれていて、天然酵母パンの本には必ずと言っていいほど登場する名店だ。

●通販で取り寄せも可能

レーズン・カンパーニュ
酵母はレーズン+全粒粉
「天然酵母」という言葉自体あまり知られることのなかった30年以上前から、自家製の天然酵母でパンを焼きつづけている。

小麦粉と全粒粉は低農薬の南部小麦、ライ麦はカナダ産で有機栽培、ドライフルーツやナッツ類はノヴァの有機栽培のもの、卵や牛乳も非遺伝子組換え飼料で育った鶏と牛からいただいたもの、ナタネ油はカホクの非遺伝子組換えのもの、と安全でおいしい原料にこだわっている(原材料の一覧はコチラ)。

南部小麦については、放射性物質検査結果がわかるもののみを使用していて、仕入先の東日本産業株式会社が公表している検査結果を見ると、検出下限値が0.5~0.9ベクレル以下で不検出となっている。

トーストしたてのパン
ふわふわした食パンに慣れていた頃に初めて食べたら固くてびっくりしたが、南部鉄器のフライパンで蓋をして弱火でトーストすると、表面はカリッと香ばしく、中はもちっとして、噛みしめるほどに麦の甘みと繊細な風味が広がり、すっかりとりこになってしまった。

東京では、自然食品店のナチュラルハーモニー、ぐるっぺ、ナチュラルハウス、こだわりやなど、ほとんどの自然食品店にあって、いつでも買えたのだが(取扱店リスト)、香川に引っ越してからは一度も見かけていない。四国のおいしい天然酵母パンのお店ももちろんたくさんあるが、木のひげのパンは未だに恋しい東京の味だ。

●木のひげのパン
http://www.din.or.jp/~kinohige/

木のひげさんも登場する自家製天然酵母パンの本。レシピや、原料についてのコラムのほか、自分のペースで天然酵母パンづくりを楽しむ人々がたくさん登場しておもしろい。

自家製天然酵母のパンづくり


2014/08/03

たねの森の固定種・在来種の種

自分で種を採取しつづけることができる固定種・在来種の種を販売するたねの森さん。珍しい野菜やハーブが多く、パッケージも、カタログもかわいい。種は、農薬・化学肥料を使わずに栽培されている。

●無農薬・無化学肥料のたねの店「たねの森」
http://www.geocities.jp/tanenomori1/index.html

たねの森のカタログで見たことがあり、東京にいたときに固定種の野菜を栽培している農家さんに送ってもらって食べたことがある、グリーンゼブラというトマトと、ローザビアンカというナスを、近所のスーパーにある産直コーナーで発見した。香川でも固定種の野菜を栽培している農家さんがいるなんて、ととてもうれしくなり、カゴに入れてレジに並んだ。

レジを打ってくれた女性が、白と薄紫色のしましまの大きなナスを見て、「これは何ですか??」と興味シンシンにきいてくださり、「ローザビアンカと言うヨーロッパ原産の固定種のナスです。厚めの輪切りにしてソテーにするととろーっとしておいしくて」と説明したら、「へぇー!私農家の娘やけど初めて見たわぁ~。こんなナスあるんやねぇ、おいしそうー」と喜ばれ、こんなふうにして固定種・在来種の野菜が広がったらうれしいなぁと思った。

たねの森の種は、香川だと、栽培が簡単そうな品種のものが少しだけだったが、高松のアーバンリサーチドアーズですみっこに置かれていたのを見かけた。東京では、自然食品店のぐるっぺとGAIAで見たことがある。

*取り扱い店リストはこちら:http://www.geocities.jp/tanenomori1/link.html

一般に販売されている野菜のほとんどは、一代交配種(F1種)という種とりのできない(できても親と同じものが取れず、固定するのに何代もかかる)品種。その危険性を指摘した「タネが危ない」を読んで、固定種と在来種のたねを守るために、できることをしたいと思うようになった。

タネが危ない

この本で事実を知ってからは、なるべく固定種・在来種の野菜を購入して、農家さんをささやかながら応援し、自分で栽培する野菜も、たねの森、野口種苗さん、浜松の畑懐さん固定種・在来種の種を取り寄せて栽培するようになった。

2014/07/31

更新についてのお知らせ(2014年8月~)

いつもご覧いただき、ありがとうございます。

6月、7月と毎日更新してこれましたが、8月以降は少しペースを落として、3日に一度の更新とさせていただきたいと思います。次回の更新は8月3日になる予定です。

よろしくお願いいたします!


木になる紙

「気になりますか? 木になる紙。よかったらサンプルお持ちください」

国際展示場で開かれた“エコ”製品の展示会で、熱いおじさんにパンフレットを差し出された。水に溶かれた灰色と白のパルプを示しながら、どちらかが間伐材から作ったパルプで、もう一方が古紙パルプで、混ぜるとこんな色の紙になる、と説明されたような記憶がある。

その展示会には、もちろんほんものの製品もたくさんあったが、環境破壊や戦争に加担している企業も参加していて、“エコ”とは名ばかりの製品もたくさんあったので用心深くなっていて、そのときは内心(オヤジギャグかよ)と冷たくあしらってしまった。エコペーパーなんて言ったってまがいものもたくさんある。

あとになってその「木になる紙」のことを思い出し、よく調べてみたら、森の木をつくる紙という意味で「木になる紙」と名付けられているのだとわかった。古紙70%に日本国内の間伐材から作ったパルプが30%で作られていて、間伐の作業をしてくれる人にきちんとお金が入る仕組みになっていた。

最近、自宅で使う印刷用紙を探していたら、展示会で聞いたときは九州産という広い範囲のものしかなかったが、もっと範囲が狭く、顔の見えやすい関係でできていそうな、びわ湖の森の木になる紙というのができていた。運営しているのは、びわ湖の森を守る活動をしているkikitoという滋賀県の協議会だ。紙をよく見ると、古紙が混ざってできた微小な点のようなものが見えるが、漂白をしまくって水を汚すような作られ方をするエコペーパーもどきよりずっといいと思った。


放置された森は荒廃していく一方だが、間伐などの手入れをすれば森は生き返る。生き返った本来の森は、人間に燃料や原料としての木材を提供してくれるだけでなく、保水力を保って土砂崩れなどの災害も防止し、おいしい水を涵養し、動植物のすみかとなって憩いの場を提供すらしてくれる。間伐材を有効活用し、手入れをしてくれる人々にも生活の保障ができるようになれば、継続して森の手入れができ、森を守っていくことができる。

熱帯雨林を破壊して、原住民を暴力的に追い出して、作られているコピー用紙も多い(コチラをご参照)。森を破壊する紙と、森を作る紙がある今、私は森を作る紙を選びたい。

2014/07/30

波花堂の御塩

御塩(おしお)と書いて「ごえん」(御縁)と読ませるなんてニクい。


小豆島に料理に行ったときに、泊めてもらった有機農家さんが営むペンションで、おかみさんが教えてくれた御塩。小豆島に移住してきた若い方が苦労もされながら復活させた地元産のお塩で、平釜で煮詰めて手作りしているものだそうだ。甘みがあっておいしい御塩で、御縁があって巡り会えて良かった。

香川は讃岐三白と言って、綿、和三盆、塩が昔からの特産品だったという。和三盆は今もあるが、塩も復活しつつあることを喜んでいる人も多い。おいしい自慢のご当地塩を守るために、きれいな海を保ちたいと思う人が増えてくれたらいいなぁと思う。

●「地元商店」の商品紹介ページ(インタビュー付き)
http://shop.jimo.co.jp/products/detail.php?product_id=83

2014/07/29

金沢大地のオーガニック大豆珈琲

石川県で有機栽培された大豆を焙煎して粉末にした珈琲風飲料。



濃いめにお湯で溶いてから豆乳を入れると、結構だまされる。珈琲をソイラテにしたと言われても私ならわからないかもしれない。お菓子に混ぜると、少量だときなこ、多めだと珈琲に似た風味になる。蒸しケーキに混ぜるのが気に入っている。国産大豆というだけでも貴重だが、有機栽培となるともっと稀有な存在。「国産有機大豆使用」と書かれたお豆腐なども生産地がわからないものが多い中で、生産者が自ら加工しているものなんて、金沢大地さん以外では見たことがない。

石川県の有機農家さんたちが運営する農産工房の金沢大地。砂糖ではなくて、有機栽培の米や芋を使った飴で甘みをつけたジャムもかわいくておいしい。金沢市の近江市場に直営店たなつやがあり、一度旅行で行ったが、どれもおいしそうでお土産選びはかなり悩ましかった。

*金沢大地 商品紹介ページ
http://www.k-daichi.com/products-soybean-coffee.html

2014/07/28

ゾネントアの月のお茶

ゾネントアのお茶を初めて知ったのは、月のお茶のシリーズがきっかけだった。

4種が入ったアソートタイプ


月の満ち欠けが潮の満ち引きや樹木の水分量、植物の成長に関係していることを知った頃で、人間も自然の一部だからきっと影響を受けているんだろうと思い、月のリズムに合わせた何かを暮らしに取り入れてみたいと思っていた。ちょうどその頃に目に留まったのが月のお茶だった。


(左から右へ、新月のお茶、上弦のお茶、満月のお茶、下弦のお茶)

新月上弦満月下弦の4種がある。忘れっぽくて、継続して飲めていないため、効果のほどはまだよくわからない。でも、どれもおいしくて、月の動きを意識するきっかけになっているのは、暮らしにちょっとした楽しみを与えてくれている。4種が5袋ずつ入ったタイプもあり、まずはこちらから試してみるのもいいかもしれない。


三軒茶屋のカフェオハナでも月の動きに合わせて、ドリンクメニューとして出されていた記憶がある。

2014/07/27

ゾネントアの有機ハーブティ イッツオールグッドフロッグ

有機ハーブをブレンドしたゾネントアのハーブティシリーズ。ネーミングもパッケージもかわいくていろいろ試している。

なかでもよく飲んでいるのは、イッツオールグッドフロッグ。鼻と喉が弱いので、花粉症の時期は特によく飲む。うちでの通称は「のどにカエルまきつくやつ」。イラストで記憶していてこう呼ばれるようになった。ハッピーそうな笑顔のカエルが喉を良くする魔法をかけてくれるような気がする。実際にはのどのイガイガのことがカエルで表現されているらしいのだが。



オーストリアの伝統的なレシピをもとにブレンドされていて、イッツオールグッドフロッグにはリンデンフラワー、エルダーフラワー、ローズヒップ、オオバコ、マロウが入っている(すべて有機栽培)。オオバコは日本でも昔から喉や咳の薬に使われていて、遠く離れたオーストリアでも喉のお茶に使われているというのは興味深い。

*輸入販売元おもちゃ箱 商品紹介ページ
http://www.kobitonomori.jp/products/detail.php?product_id=322

2014/07/26

ひしわの農薬を使わずに育てた紅茶

ケニアの山麓で丁寧に育てられた無農薬の紅茶。

ひしわ 農薬を使わずに育てた紅茶


パッケージの「自然はおいしい」という言葉通り、土を大切に、手摘みで丁寧に作られたおいしい紅茶だ。

お湯を注いだ後、うっかり放置してしまうのは私くらいかもしれないが、濃いめの紅茶で、お湯に浸ける時間が長いとガツンとくる味になってしまう。短時間でも味が出るので水出しにはぴったり。水出しにしたひしわの紅茶はきれいなオレンジ色が涼しげで、渋みがなくすっきりながら深い味わいだ。

一つ残念なのは、ティーバッグと紐を止めるのにホチキスが使われていて、コンポストにそのまま放り込むことができないこと。ホチキスの針は土に還らない。袋も化学繊維かどうかわからないので、庭のハーブのまわりに茶葉だけばらまいている→8/2追記:袋はコットンリンターという綿でできた素材で土に還るそう)。最近は天然素材の袋を糸だけで止めてあるものも増えていてありがたい。

*ひしわ website http://www.hishiwa.co.jp/tea/tea.htm

2014/07/25

野生のオレガノ

アサクラさんの「野生のオレガノ」で、オレガノは花を使うものだということを初めて知った。



日本だと市販のオレガノは葉を乾燥させたものが多いが、オレガノの葉は香りが全くしないのだそうだ。売っているからには、香りがするとばかり思っていたが…。じつはオレガノは花しか香らないもので、葉は生はもちろんドライにするともっと香りがしない。イタリアでは、オレガノを生ハーブとして料理に使うことはなく、乾燥させた花を使うのだという。

野生のオレガノは、その名の通り、山に自生するオレガノ。栽培ものと野生のものとでは香りが全く違うそうだ。作ってくださっているのは、有機栽培の小麦とぶどうの生産者で、まちおこしのリーダー的存在のアントニオさん。山に自生するオレガノは、日本の山菜やキノコと同じく見つけるのは大変。また、暑い中の作業になるため、朝早くと夕方遅くにしか収穫できない。花を摘んだらブーケ状にして乾燥させる。屋外ではなく屋内で風をあてずに3週間~1カ月ほどじっくりと陰干しされている。こうしたほうが香りが損なわれないのだそうだ。

トマトにオリーブオイルをかけて、軽く天日塩をふり、野生のオレガノをぱらっとかけるのが大好きで、もしかすると一番おいしいトマトの食べ方かもしれない。アサクラさんのウェブサイトに載っているレシピも簡単でおいしいのでご覧いただければと思う。

*アサクラさん「野生のオレガノ」紹介ページ
http://www.orcio.jp/oregano/index.htm

2014/07/24

ポナペペッパー

グアムの南東にあるポナペ島で農薬と化学肥料を用いずに栽培されているポナペペッパー。加工時にも添加物は一切使用していない。

白胡椒のホールタイプ


未成熟の実を摘んでじっくり乾燥させたぴりっと辛い「黒胡椒」と、熟した実を水に晒してから外皮を剥いで乾燥させた穏やかな辛さの「白胡椒」がある。まだ黒胡椒しか使ったことはないが、さわやかなピザにスープに欠かせない。香りがさわやかで、ミネストローネやラタトゥイユなどのトマトベースの料理にも、岩塩のスープなどにも、ぱらっと入れると華やかな香りが広がって、ぐっと美味しくなる。

ポナペペッパーに出会うまで、自分にとって胡椒は別になくてもいい調味料だったのだが、ポナペペッパーは入れるとぐっと風味が豊かになり、今や欠かせない調味料になっている。ポナペのおかげで胡椒のイメージが変わり、こだわって作られた胡椒を見つけると試してみたくなる。

香りが良いのは、ポナペ島が胡椒の栽培に適しているため。湿度が高いので、香りの成分が揮発せずに実の中に封じ込められているのだそう。胡椒は普通、年に一度しか収穫できないものだが、ポナペ島の場合は一年中収穫でき、いつでも新鮮な胡椒を出荷できるのも風味が良い理由らしい。

2014/07/23

和歌山の龍神梅

和歌山県の龍神村で無農薬・無化学肥料で栽培された梅と赤紫蘇を、着色料や保存料、人工甘味料などの化学物質を一切入れずに、家で作るのと同じように塩だけで漬けた梅干し。



*龍神自然センター 商品紹介ページはコチラ

塩は沖縄のシママース(メキシコやオーストラリアなど海外産の天日塩を沖縄の海に溶かしてから平釜で煮詰めた自然塩 [参照])を使用している。自家製の梅干しを作り出すまでは、梅と言えばいつも龍神梅だった。年に1度しか作れないので、年の途中で切らしてしまっても、龍神梅があってくれて助かっている。プラスチック容器は梅干しの酸で化学物質が溶け出す恐れがあると聞くので、オーサワジャパンから発売されている瓶入りの龍神梅のほうが好きだ。

瓶入り 300g


幼いときから「魔除けだから食べなさい」と両親に言われ、毎日食べていた梅干し。「魔除け」と言われるほど、梅干しは毒出し・毒消しの効果がすごいことを昔の人は知っていたのだろう。三年以上熟成したものが特に薬効が高いそうだ。

三年もの
自宅で放任栽培の梅を母が毎年漬けてくれていたが、持病をもつようになってからは身体がしんどくて作れないので、市販のものを買うようになっていた。幼いときは母が漬ける代わりにどこかの会社の人が母と同じように作ってくれたものとばかり思って、「魔除け」に毎朝食べていたが、市販のものは裏の表示を見ると、よくわからないカタカナや何でできているかわからない着色料や香料、酸味料など、よくわからないものだらけだった。これでは魔除けところか、魔に取り憑かれていまう、と言いたくなる。

もちろん全部が全部というわけではないが、梅と言えば紀州というほどの名産地・和歌山県の高級な梅干しでも、人工甘味料や化学調味料(アミノ酸等)が入っているのを知ったときはショックだった。自然食品店で龍神梅を初めて発見したとき、自分の中でものすごく和歌山県の名誉回復になったのを覚えている。

なお、龍神梅は、有機JASよりも厳しいフランスの国際有機農産物認証ECOCERT(※)を取得している。ただ、認証をとるのに時間もお金もかかるため、認証を取る余裕がない生産者もいて、認証がないからといって同水準でないというわけではない。信頼できる販売店の人や、直接買える場合は生産者の方に、よく話を聞かせてもらってから買わせてもらうようにしている。

※ECOCERT(エコサート):オーガニック認証団体の世界基準とも言われている。ECOCERT認証を受けた生産物は、ヨーロッパのオーガニックに関する法律に基づき生産されたもののことで、認定を継続するためには1年に1度の厳しい実地検査・審査を受ける必要がある。原料生産のプロセスだけでなく、近隣環境の保護や容器包装ラベルに至るまで厳密に管理されている。 http://www.ecocert.com/

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http://ryujinume.com/